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2025年7月27日~8月2日:今週のITニュースヘッドライン

2025年7月27日~8月2日:今週のITニュースヘッドライン

2025年7月27日から8月2日までの1週間は、IT業界と経済全体にわたる様々な重要な動きが見られました。特に人工知能(AI)とサイバーセキュリティの分野で、その進化と課題が顕著に浮き彫りになった週となりました。

IT業界の動向と経済指標

今週は、米国のテクノロジー業界において、特にAI分野を中心に大きな動きがありました。7月30日(水)には、米シリコンバレーでテック株が高騰し、IPO(新規株式公開)市場が活発化する兆しを見せました。AI関連の収益拡大がナスダック総合指数を過去最高値に押し上げるなど、激しい競争が続くテック業界のダイナミズムが注目されました。
また、7月29日(火)には金価格が最高値を更新し、世界の通貨供給量増加を背景とした金への買いが集まりました。7月31日(木)には、米連邦準備理事会(FRB)が連邦公開市場委員会FOMC)を開催。トランプ大統領の利下げ圧力があるものの、関税引き上げの影響による物価統計を受けて金利据え置きが予想され、今後の金融政策の方向性が注目されました。

AIとサイバーセキュリティの進化と課題

この1週間で、AIの国家戦略における重要性と、それに関連するサイバーセキュリティの脅威が改めて強調されました。

AIの国家戦略的利用と競争激化

7月27日には、「AIが“国家戦略の武器”へ急変」し、米中間のAI競争が新たな局面に突入したとのニュースが報じられました。トランプ政権は7月23日(米国時間)に「AI行動計画」を発表しており、米国製AIの日本などの同盟国への輸出を主眼とする方針が示されました。これは、AI技術が経済だけでなく、地政学的な影響力を持つ戦略的なツールとして位置づけられていることを示唆しています。
総務省は7月27日に、サイバーセキュリティ分野でのAI活用を開始すると発表しました。闇サイトやハッカー集団の専門用語、攻撃事例などのデータベースを新設し、AIに学習させることで脅威の早期発見を目指すものです。これにより、サイバー攻撃への対応能力を強化する狙いがあります。また、グッドスマイルカンパニーでは、AIを活用して「ねんどろいど」の品質検査を行い、少量学習で99%以上の精度を達成、8月には運用を開始する予定です。

サイバーセキュリティの脅威と対策

情報セキュリティの分野では、新たな脅威と対策の必要性が浮き彫りになりました。
独立行政法人情報処理推進機構IPA)は7月27日に、「情報セキュリティ10大脅威 2025」の個人編ハンドブックを公開しました。これは、一般利用者向けに10大脅威に対する説明と対策をスライド形式でまとめたもので、情報セキュリティ意識の向上を促すものです。また、夏休み期間を迎えるにあたり、IPAは長期休暇における情報セキュリティ対策についても注意喚起を行っています。
具体的には、以下のサイバー攻撃事例が報告されました。
・詐欺メールによる認証情報詐取: 全国信用金庫協会を騙る詐欺メールが確認され、インターネットバンキングのID・パスワードなどの認証情報を不正に取得しようとする手口が明らかになりました。ユーザーは不審なメールに注意し、リンクを開かずに削除することが推奨されています。
Microsoft SharePoint脆弱性悪用: チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは7月25日、Microsoft SharePoint脆弱性(CVE-2025-53770)を悪用するサイバー攻撃が観測されていると発表しました。この脆弱性は、システムへの不正アクセスや情報漏洩につながる可能性があるため、早急な対策が求められています。
・AIセキュリティツールを騙すマルウェア: 同社はまた、AIセキュリティツールを騙すために特別に設計されたマルウェアが発見されたと報告しました。このマルウェアは、AIベースのセキュリティ対策を回避するように設計されており、従来の対策だけでは検知が難しい可能性があり、AIを活用したセキュリティ対策の重要性が改めて強調されています。
・パスワードマネージャーへの攻撃: 2025年上半期にネットワーク技術者やセキュリティエンジニアが「参考になった」ニュース記事の1位は、「狙われるパスワードマネージャー」に関するものでした。業務用端末の私用アカウントが狙われるリスクが指摘され、情報流出を防ぐための対策が重要視されています。
これらのニュースは、私たちのデジタル生活を守る上で、常に最新の脅威に対応し、適切な対策を講じることの重要性を示しています。

IT業界のイベントとキャリア

今週は、IT関連のイベントやキャリアに関する情報も提供されました。

開催されるイベント

2025年7月から12月にかけて、IT・DX関連の主要な展示会が多数開催される予定です。ガートナーは、IT業界の専門家向けに複数のコンファレンスを計画しており、その中には8月27日(水)から28日(木)に開催される「デジタル・ワークプレース サミット」が含まれます。このイベントは、ウェスティンホテル東京にて開催され、参加者には最新の知見とネットワーキングの機会が提供されます。

キャリアと学習

ネットワーク技術者向けのニュース記事では、2025年上半期に「参考になった」記事のランキングが発表されました。これは、技術者が日々の業務で直面する課題解決に役立つ情報が求められていることを示しています。また、ITデジタル就職展のホームページが7月7日に公開されており、IT分野でのキャリアを検討する学生や求職者にとって有用な情報源となるでしょう。
今週のITニュースは、技術の進化がもたらす可能性と、それに伴う新たなリスクの両面を浮き彫りにしました。AIの戦略的活用からサイバーセキュリティの脅威まで、多岐にわたるトピックが今後のデジタル社会の方向性を示唆しています。
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