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チェルシー、後半一気にスイッチ/フォレスト戦で示した明暗

チェルシー、後半一気にスイッチ/フォレスト戦で示した明暗

試合概要

10月18日、プレミアリーグ第8節、ノッティンガム・フォレスト(以下フォレスト)がホームのスタジアム「シティ・グラウンド」でチェルシーを迎えました。結果はチェルシーが3-0で快勝。前半は膠着状態に近かったものの、後半にチェルシーが鮮やかな立ち上がりを見せ、49分に19歳のジョシュ・アチェアンポング(チェルシー)がヘディングで先制。続く52分にはペドロ・ネト(チェルシー)の直接フリーキックで追加点、さらに84分にリー・ジェームズ(チェルシー)がコーナーからの混戦を拾い冷静に決めて3点目を奪いました。フォレストは得点どころか、決定機も後半70分に幾つか訪れたものの、決め切れず。チェルシーは終盤87分にマロ・グスト(チェルシー)が2枚目の警告で退場となったものの、余裕をもって勝利を持ち帰っています。
この敗戦の直後、フォレストは監督のアンジェ・ポステコグルーを解任。クラブとしても衝撃的な一撃となりました。

試合展開

前半は両者ともに慎重な入りとなりました。フォレストは立ち上がりから積極的に攻撃を仕掛け、開始1分にはタイウォ・アウォニイがミスからチャンスを作るなど、序盤から動きを見せていました。
チェルシー側は序盤、やや噛み合わず、29分になってようやくリー・ジェームズのフリーキックが枠を捉えるなど、決定的な攻撃には至りませんでした。
フォレストは守備陣の高さとフィジカルを活かして中盤・後方で競り合い、チェルシーに簡単に崩されないような構えを見せていました。特にチェルシーの攻撃陣がボールを持つエリアでしぶとく対応し、前半はスコアレスで折り返します。
しかし、ハーフタイムを挟んで試合は一変します。チェルシーの監督マレスカはハーフタイムに3枚替えを実施し、モイゼス・サイセド、ジェイミー・ギッテンズ、マルク・グイルを投入。
この交代が的中。49分、ネトからのクロスにアチェアンポングがヘディングで合わせて先制。フォレストの守備がやや呆然とする間にチェルシーがリズムをつかみます。
続く52分には、グイルがフリーキックを獲得し、ジェームズがボールを送った先のネトが20ヤードほどから強烈な左足のフリーキックを決めて2-0。あっという間の2ゴールで流れが完全にチェルシーに傾きました。
この時点でフォレストは反撃の糸口を模索しますが、チェルシーの守備が安定しており、なかなかチャンスを掴めません。70分にはフォレスト側の交代でイゴールジーザスが出場、ハドソン‐オドイのクロスに合わせてボレーを放つもバー・ポストに阻まれるという決定機がありました。
チェルシーも80分過ぎに追加点のチャンスを作りますが、フォレストもショット2本程度で応戦。最終的に84分、コーナーキックの流れからジェームズが右足で冷静に決めて3-0。ここで勝負がほぼ決まったと言えるでしょう。
終盤87分には、チェルシーのグストが2枚目のイエローで退場。ただし3点のリードを握っていたため、流れを崩すほどではありませんでした。
試合終了。チェルシーがアウェイで快勝。フォレストはホームでスコアレスから一気に崩されたという印象を残しました。

スタッツハイライト

– スコア:ノッティンガム・フォレスト 0-3 チェルシー
– 得点者:ジョシュ・アチェアンポング(49分/チェルシー)/ペドロ・ネト(52分/チェルシー)/リー・ジェームズ(84分/チェルシー
– 出場人数・交代:チェルシーは後半からサイセド、ギッテンズ、グイルを投入し流れを変えた
– レッドカード:マロ・グスト(チェルシー)87分、2枚目のイエローで退場。
– 観客数:30,495人(シティ・グラウンド)
– フォレストのリーグ順位:この敗戦で低迷する状況となった。
(なお、細かいパス本数・シュート数・ポゼッション比などの詳細なデータまでは公開ソースに明記されていませんでしたが、試合の流れから見てチェルシーが後半に攻撃・ポゼッション共に優位に立ったことは明らかです。)

選手寸評

ノッティンガム・フォレスト

ニコラ・ミレンコビッチ:守備ラインの中心として高さ・競り合いでは存在感を示していたものの、チェルシーの2ゴールで守備が崩れた瞬間に対応が遅れた印象。
エリオット・アンダーソン:序盤にシュートチャンスを掴みながら決定打とならず。攻撃面でもう少しキレが欲しかった。
モラト:左サイドバックで起用され、競り合いや守備では踏ん張っていたが、チェルシーのクロス・展開に対して受け身となる時間帯が多かった。

チェルシー

ジョシュ・アチェアンポング:19歳という若さながら、49分にヘディングで先制ゴール。決定機をものにできる存在になりつつある。交代出場から流れを変えた点でも評価できる。
ペドロ・ネト:52分に直接フリーキックを沈めて追加点。チェルシー加入後、攻撃面で勢いを持ち続けており、この日はキープレイヤーとなった。
リー・ジェームズ:キャプテンとして守備・攻撃両面に貢献し、84分には冷静に3点目のゴール。安定したパフォーマンスが光る。
マロ・グスト:終盤に退場処分となっており、全体としては貢献したものの不用意なタックルは減らすべき。

戦術分析

この試合における戦術面を、両チームのアプローチと転機を中心に見ていきましょう。

●フォレストの戦術

フォレストは3バック+5中盤の形(3-5-2に近い)で守備の強度を高め、ホームでの点を取りにくい状況を打開しようとする構えでした。序盤はフィジカル・高さを活かしてチェルシーの攻撃を阻む場面が多く、ボールを失った直後の切り替えでも粘り強い守備と競り合いからリズムを掴んでいたように見えました。
ただし、守備重視からの速攻という形はほとんど機能せず、30分を過ぎるとチェルシーがペースを握り始め、フォレストは中盤での数的優位を活かしきれない時間帯が続きました。また、後半の立ち上がりに相手の交代を許し、ハイラインを敷いていた守備陣が一気に揺らぐ展開となりました。

チェルシーの戦術

チェルシーは前半少し手探りのところがあったものの、ハーフタイムに監督が3枚替えを敢行。これが試合の分岐点となりました。中盤を刷新したことで攻撃のリズムが明らかに変化し、左サイドからネトが侵入してクロスやフリーキックの局面を生み出すようになりました。
攻撃時にはワイドにネトが動き、ジェームズやククレジャが高めに位置を取ることでフォレストの3バックに対して数的・位置的優位を創出。さらに、アチェアンポングのヘディングゴール(49分)がその前兆となり、続くネトのFK(52分)で流れを完全に引き寄せました。守備でも中盤のローヴィア/サイセドらの投入が効き、フォレストの攻撃を早い段階で潰す仕組みが整っていました。終盤の退場にもかかわらず、リスク管理と時間の使い方にも余裕がありました。

●転機と課題

転機は明確に「後半開始直後」のチェルシーの高速ゴール連発でした。これによりフォレストは戦術変更を強いられ、主導権を奪い返せず。守備ラインを引くしかなくなったことで、チェルシーのサイド・クロス攻撃にさらされ続けました。
ただ、チェルシーで気になるのはグストの退場。盤石な勝利の流れを掴んでいたとはいえ、終盤に不用意なファウルというミスが出たのは反省点です。フォレスト側は守備の粘り強さはあったものの、攻撃のスイッチを入れるタイミング、ビルドアップ時の正確性と一撃を狙える形の欠如が勝負を分けたと言えるでしょう。

ファンの反応

フォレストのホームサポーターからは、前半の序盤こそ雰囲気が良かったものの、後半の立ち上がりで一気に失点したことで「失意」の声が多く聞かれました。試合終了直後には監督解任のニュースが伝わり、スタンドでは激しい落胆とため息が入り混じる中、クラブの今シーズンの苦境を改めて痛感したファンも多かったようです。
一方、チェルシーのファンは若手の活躍(アチェアンポング、ネト)や、後半からの変化に対して歓迎の声。「こういう試合ができるならタイトル争いにも加われる」といった期待の書き込みも散見されました。ただし、退場シーンについては「もったいない」「もっと締めて勝てた」という冷静な声もあり、勝利を喜びつつも課題を感じている様子でした。
また、SNSではフォレストの監督アンジェ・ポステコグルー解任のニュースと併せて「一晩で状況が変わるサッカーの恐ろしさ」を嘆く声も上がっており、クラブ運営・監督起用という面でも波紋が広がっています。

総評

この試合は、「後半の立ち上がりでいかに主導権を握るか」が勝敗を分けた典型と言えます。フォレストは守備時の強度には及第点を与えられるものの、攻撃面での決定力・打開力を欠き、チェルシーが交代策と攻撃のテンポを変えてきた場面に対応しきれませんでした。一方でチェルシーはハーフタイムの修正や若手起用が結果に直結し、効率よくゴールを奪って勝利に結びつけたという点で高く評価できます。
ただしチェルシーも完璧ではなく、退場という不要なリスクを背負った点や、前半の立ち上がりの手探り状態など改善余地は残ります。フォレストにとっては、この敗戦がクラブの方向性・監督交代という大きな転機となっており、シーズン残りをどのように立て直すかが問われる局面です。
総合すると、試合としてはチェルシーの勝利が妥当なもの。フォレストはホームでの守備を踏みとどまらせる時間帯を作れなかった点が響き、チェルシーはその隙を逃さず仕留めたという印象です。タイトル争い/下位争い双方に関わるインパクトのある一戦でした。

 

 


 


 

 
 
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