
新モデル「FUJIFILM X-T30 III」登場 — 小型軽量に凝縮された撮る愉先日、富士フイルムがミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X‑T30 III」を発表しました。2025年11月下旬より発売予定となっており、発売日を心待ちにしていたカメラ愛好家・写真初心者の方にも注目の一台です。
本稿では、X-T30 IIIの魅力を、画質・操作性・デザインといった観点から掘り下げてご紹介します。
圧倒的な画質と高速処理
まず目を引くのは、裏面照射型約2610万画素「X-Trans™ CMOS 4」センサーを搭載している点です。そして、それを支える画像処理エンジン「X-Processor 5」が搭載されており、従来モデル比で約2倍の高速処理を実現。
具体的には、ディープラーニング技術を用いた被写体検出AFにより、顔・瞳だけでなく、動物、鳥類、車、バイク、自転車、飛行機、鉄道、さらにはドローン/昆虫(昆虫の場合は鳥設定を選択)まで幅広く自動認識・追尾可能です。
そのため、シャッターチャンスを逃さず「構図に集中できる」という安心感があります。
動画面でも進化しており、6.2K/30P 4:2:2 10bitの記録に加え、4K/60P、1080/240Pのハイフレームレート撮影、さらに強力な電子式ブレ補正も搭載。動画も静止画もこだわりたいという方にとって魅力的な仕様です。
また、撮影枚数においても消費電力削減の工夫がなされており、エコノミーモード時で最大425枚程度の撮影が可能。
小型軽量ボディ&クラシックな意匠
次に操作性・携帯性。X-T30 IIIは、従来の「X-T30 II」と同じく幅118.4 mm×高さ82.8 mm×奥行46.8 mm、質量378 g(付属バッテリー・メモリーカード含む)という小型軽量ボディを維持しています。
これは「毎日持ち歩きたくなる」カメラとしての魅力を高める仕様です。加えて、クラシカルなセンターファインダースタイルのデザインを継承しており、レトロ感と操作感のバランスが優れています。
外装カラーはシルバー、ブラック、チャコールシルバーの三種類が用意されており、それぞれに雰囲気が異なっていて、好みに応じた選択が可能です。
写真表現を楽しむための「フィルムシミュレーションダイヤル」
このモデルならではの特徴のひとつとして、「フィルムシミュレーションダイヤル」が挙げられます。天面左肩に設けられたこのダイヤルを回すことで、20種類のフィルムシミュレーション(「REALA ACE」「NOSTALGIC Neg.」を含む)を直感的に切り替えられます。
さらに、FS1~FS3の三つのポジションには、それぞれ任意の画質や設定を登録可能。いわばオリジナルの「FSレシピ」を作って、ダイヤル操作ひとつで呼び出せる仕様になっています。
これにより、「このシーンにはこの色調」という自分なりの撮影スタイルをより自在に展開できます。例えば、夕景は暖かめのレシピ、スナップはコントラスト強め、などを登録しておけば、現場での切り替えもスムーズです。
操作性/機能面も安心の設計
撮影初心者から本格派まで使いやすい操作性も魅力です。天面には「オートモード切替レバー」を搭載しており、「AUTO」モードに瞬時に切り替え可能。カメラ任せでシーンを判断して撮影できるため、「設定に迷いたくない」という方にも安心です。
また、ポップアップ式フラッシュも装備されており、暗所や逆光での撮影においても適切な光量を自動調整して発光。
ファインダー位置が光軸上に配置されたセンターファインダースタイルを採用しており、ファインダーから構図を確認する際に、被写体と背景により集中しやすい設計とも言えます。
背面には162万ドットのチルト式タッチパネル液晶モニターを搭載しており、ローアングル/ハイアングルでのスナップや旅行撮影なども快適にこなせます。
グリップ形状も手に馴染むようデザインされており、小型ボディながらホールド感が高いのも嬉しいポイントです。
さらに、スマホ用プリンター「instax™ Link」シリーズとの無線連携もサポート。撮影からプリントまでの流れをシームレスに楽しむことができます。
総じて―「撮ることを、もっと愉しく」
写真を撮るその瞬間、もう一歩楽しみたい。設定に没頭せず、構図や被写体に集中したい。そんな思いを持つ方には、X-T30 IIIはぴったりのモデルです。小型軽量ながら画質・機能ともに妥協せず、フィルムシミュレーションや操作性にこだわりが光っています。
カジュアルにスナップを楽しみたい方にも、本格的に撮影に取り組みたい方にも、幅広くおすすめできる一台です。
発売は2025年11月下旬を予定しています。
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