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逆転ならず…ブレントフォードの“長い投げ込み”戦術が決め手となった、リヴァプール陥落の夜

逆転ならず…ブレントフォードの“長い投げ込み”戦術が決め手となった、リヴァプール陥落の夜

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試合概要

2025-26シーズンのプレミアリーグ第9節、ブレントフォードリヴァプール(ホーム:Gtech Community Stadium)では、ブレントフォードが3-2でリヴァプールを下し、リヴァプールにとってはリーグ戦4連敗という厳しい現実が浮き彫りになった。
試合開始早々、ブレントフォードが長いスローインを用いて流れを掴み、先制。その後もリヴァプールを的確に攻略し、リヴァプールの攻撃優位にも関わらず勝利を収めた。
この結果、リヴァプールはタイトル防衛への険しい道のりに直面することになった。

試合展開

キックオフのホイッスルとともに、ブレントフォードは序盤から明確な戦術を持って臨んだ。彼らが武器とするのは、“長いスローイン”を起点にした攻撃であり、この試合もその構えを鮮明にしていた。対するリヴァプールは、これまで優勢とされてきたボール保持率や攻撃展開で流れを掴むというスタイルを踏襲しつつも、この日はその持ち味がうまく機能しなかった。
試合5分、早くもそのブレントフォードの戦術が奏功する。長いスローインがエリア内に入ると、リヴァプールの守備陣が対応に後手を踏み、最終的にダンゴ・ウアタラが豪快にボレーでネットを揺らした。開始間もなく、ホーム側に大きなアドバンテージが生まれた。
その先制点を皮切りに、ブレントフォードリヴァプールフルバック裏を突く動き、そしてセットプレー級のスローインを繰り出し、終始リヴァプールにプレッシャーを与え続けた。リヴァプールはボールを持つ時間は多かったものの、ブレントフォードのゾーン守備とスローイン起点の攻撃に対して、なかなか決定的な形を作り出せずにいた。
前半終盤、ブレントフォードはさらに息を吹き返す。45分直前、リヴァプールの守備が背後を取られ、速度のあるケヴィン・シャーデに抜け出されて2-0とリードを広げた。これが前半終了間際という時間帯も相まって、リヴァプールにとっては非常に痛いスコアとなった。
しかしリヴァプールも止まってはいなかった。ロスタイムに入ってすぐ、ミロシュ・ケルケズがクロスを押し込み1点を返し、1-2で前半を終えることに成功。このゴールにより、後半への望みをつないだ。
後半に入っても、ブレントフォードはその戦術を崩さずに攻め続けた。時間が経つほどリヴァプールは焦りを募らせ、リズムを失っていった。60分頃、リヴァプールのキャプテンヴァージル・ファン・ダイクがペナルティエリア付近でダンゴ・ウアタラを蹴ってしまい、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認の末、ペナルティキックが宣告された。これをイゴール・チアゴが冷静に成功させ、3-1と一気に差を広げた。
リヴァプールはここから巻き返しを図るために積極的に攻撃の枚数を増やした。だが、ゴール前での決定機をなかなかものにできず、むしろ相手にカウンターを受ける時間が増えてしまう。試合の終盤、89分にようやくモハメド・サラーが強烈なシュートを決めて3-2に詰め寄った。だが、その後の追加時間においてリヴァプールの大チャンスがあったものの外れ、結局逆転するには至らなかった。
試合終了のホイッスルが鳴ったとき、ブレントフォードの勝利が確定し、リヴァプールは苦しい表情を隠せず、ホームを後にした。ボール支配率ではリヴァプールが約66%を占めたと報じられてはいたが、それが勝利に直結しなかったことがこの試合の象徴的な要素だった。
このように、ブレントフォードは早期の1点、終盤前半に2点目、そして後半ペナルティで3点目とスコアを積み重ね、リヴァプールはボールを支配しながらも守備での失策や攻撃の決め手を欠き、最後の猛攻も及ばず敗れた。

スタッツハイライト

・ボール支配率:リヴァプール 約66%、ブレントフォード 約34%。
・ゴール:ブレントフォード3、リヴァプール2。
・得点時間:ブレントフォード 5分(ウアタラ)/前半終了直前(シャーデ)/60分(チアゴ・PK)/リヴァプール 45+分(ケルケズ)/89分(サラー)。
・セットプレー/スローイン起点の得点数が目立った(特にブレントフォードの攻撃で長いスローインが繰り返された)
リヴァプールの守備が不安定:今シーズン9試合でクリーンシートなしという記録も話題に。
リヴァプールが攻勢に出た時間帯もあったが、決定機を確実にものにできず、カウンターからの失点が致命的だった。

選手寸評

  • ウアタラ:序盤5分に得点を決め、試合の主導権を握る存在に。長いスローイン起点の攻撃でチームに勢いを与えた。
  • シャーデ:前半終了間際にリードを2-0にするゴール。速度を活かした抜け出しでリヴァプール守備陣を脅かした。
  • アゴ:後半60分、ペナルティを確実に決め勝利を確固たるものに。試合を締める役割を果たした。
  • スローイン起点のキーパーソンとして、マイケル・カヨーデの投入する長いスローインが機能しており、攻撃の形を作る重要な役割を担っていた。
  • ケルケズ:前半ロスタイムにゴールを奪い、流れを掴むきっかけを作った。ただし守備の安定という観点では課題も残る。
  • サラー:89分に強烈なフィニッシュで1点返す。しかし、決定的なチャンスを逃した場面もあり、エースとしての重みが求められた。
  • ファン・ダイク:ペナルティを誘発する形となり、自身の守備およびチームの背後からの侵攻を止め損なったとの批判も。
  • 全体として、攻撃陣はボールを持つ時間こそ長かったが、守備陣との連係ミスやセットプレーおよびスローイン対応の甘さが敗因の一つとなった。

戦術分析

ブレントフォードは典型的な「長いスローイン+速攻/背後の抜け出し」戦術を巧みに用いた。特に序盤から、マイケル・カヨーデのスローインを起点に、中央でクリストッファー・アイェルらがボールを跳ね返し、ウアタラがボレーを沈める構図が何度も再現された。
また、シャーデの速度を活かした抜け出し、ダムソーのスルーパスも効果的に機能していた。ブレントフォードは特にリヴァプールの左サイド背後を突くことを意識し、フルバックのケルケズが時折守備のバランスを欠いたことを突いた。
対するリヴァプールは、ボール支配を目指しながら、ブレントフォードの守備ブロックとスローイン・セットプレーの仕掛けに対して準備が甘かった。守備ラインの高さ調整や背後へのケアが不十分で、特にウアタラとシャーデの抜け出しを許した場面が響いた。ペナルティのきっかけとなったファン・ダイクの遅れた対応も象徴的だ。
攻撃面では、ボールを支配しながらもリスクを取るタイミング、振り出しから決定機を作る段階での質に欠けていた。後半にかけてはサラーやワルツ(フロリアン・ワルツ?)などを投入し、攻勢を強めたが、カウンターからの失点というリスクを自ら招き、時間を追うごとに追いかける展開となった。
総じて、ブレントフォードの「シンプルだが明確な戦術」がリヴァプールの「保持重視・精緻化重視」というアプローチを上回った。試合全体を通じて、守備の脆さ・セットプレー対応の甘さが明らかとなったリヴァプールには、戦術的再構築が求められる内容だった。

ファンの反応

リヴァプールのサポーターからは、今回の敗戦に対して大きな失望の声が上がった。キャプテンのファン・ダイクも「みんなが鏡を見なければならない」などとコメントし、チーム全体が自己点検を迫られていることを認めている。
一方、ブレントフォードのファンはホームでの勝利に歓喜。試合中盤以降、リヴァプールのプレッシャーを跳ね返し続けた自軍の姿に誇りを感じ、「我々は簡単には倒れない」というムードがスタジアムを包んでいた。特に、スローインが取られるたびに会場が期待の声で沸いていたという記述もある。
ネット上のSNSでも、「リヴァプールがボールを持っても勝てないのでは…」「ブレントフォードの戦術があまりにも明快だった」といった書き込みが散見された。反対に、リヴァプールの低調ぶりを指摘する声も多く、「タイトル防衛どころかこのまま中位に沈むのでは」といった危惧も。

総評

この試合は、スコア以上に内容が語るべきものだった。ブレントフォードは、自らの強みを最大限に活かし、リヴァプールを“自分たちの形”に引きずり込んで勝利を収めた。一方で、リヴァプールはボールを支配しながらも、結果として支配が実りを結ばず、守備の脆さから勝利を手放すという、非常に痛い敗戦となった。
試合冒頭の1点、前半終盤の追加点、そして後半のペナルティと、ブレントフォードの得点パターンには一貫性があった。リヴァプールがそれを止められなかったことが、敗因の中心にある。ボールを持っても支配できず、逆に先制点と追加点で追い詰められてしまう構図だった。
リヴァプールにとっては、タイトル防衛への道のりが一層厳しくなったと言わざるを得ない。守備からの立て直し、セットプレー・スローイン対策、そして攻撃の決定力という課題が浮き彫りになった。ブレントフォードにとっては、自信を深める勝利であり、明確な戦術を用いたチームとしての評価をさらに高めるものだった。
総じて、戦術的にも心理的にも“今のリヴァプール”は勝負所で隙を見せており、一方のブレントフォードはそれを確実に突いた。今後両クラブがどのようにその後の戦いを展開するのか、注目すべき試合であった。

 

 

 


 

 
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