
試合概要
プレミアリーグ第17節、今シーズン快進撃を続ける3位アストン・ヴィラが、ホーム「ヴィラ・パーク」にマンチェスター・ユナイテッドを迎えました。公式戦9連勝中と手が付けられない強さを見せるウナイ・エメリ監督率いるヴィラに対し、ルベン・アモリム監督の下で新戦力を組み込み立て直しを図るユナイテッドがどう立ち向かうかが注目された一戦。結果は、モーガン・ロジャーズの鮮烈な2ゴールにより、アストン・ヴィラが2-1で勝利。クラブ史上初となるプレミアリーグ7連勝、そして111年ぶりとなる公式戦10連勝という歴史的な偉業を成し遂げました。
試合展開
冬の冷え込みを感じさせないほど熱狂的な空気となったヴィラ・パーク。キックオフ直後から、ホームのアストン・ヴィラが洗練されたポゼッションで試合を支配し始めます。ウナイ・エメリ監督が仕込んだ緻密なビルドアップは、中盤のユーリ・ティーレマンスとブバカル・カマラを軸に展開され、ユナイテッドのプレッシングを巧みにいなしていきます。
マンチェスター・ユナイテッドは、アモリム監督が信頼を置くベルギー出身の若き守護神センヌ・ラメンスがゴールマウスに立ち、守備陣を統率。怪我で欠場した守備の要に代わって奮闘を見せます。中盤ではメイソン・マウントがスタートからピッチに立ち、攻守にわたって献身的なアップダウンを繰り返し、チームに活力をもたらしました。
前半15分、ヴィラのモーガン・ロジャーズが左サイドから強烈なミドルシュートを放ちますが、ここはセンヌ・ラメンスが素晴らしい反応でセーブ。その後もヴィラがサイドを広く使った攻撃で押し込みますが、ユナイテッドも新加入のパトリック・ドルグがサイドで粘り強い守備を見せ、決定機を作らせません。
均衡が破れたのは前半終了間際の45分でした。中盤でのルーズボールを拾ったユーリ・ティーレマンスが、ディフェンスラインのギャップへ鋭いスルーパスを供給。これに反応したモーガン・ロジャーズが、スピードを落とさずペナルティエリア内に侵入し、右足を一閃。シュートはセンヌ・ラメンスの脇を抜けゴールネットを揺らし、ヴィラがついに先制に成功しました。
しかし、ユナイテッドも意地を見せます。前半アディショナルタイム3分、ヴィラの右サイドバック、マティ・キャッシュが自陣で痛恨のパスミス。このルーズボールをいち早く回収したパトリック・ドルグが素早く中央へ折り返すと、そこへ走り込んだのはマンチェスター・ユナイテッドの新たなエース、マテウス・クーニャでした。クーニャは冷静に左足で流し込み、土壇場で試合を振り出しに戻して前半を折り返しました。
後半、ユナイテッドのアモリム監督は守備の強度を高めるため、満を持してリサンドロ・マルティネスを投入。これによりユナイテッドの守備は安定し、メイソン・マウントを起点としたカウンターから逆転の機会を伺います。一方のヴィラも集中力を切らさず、エズリ・コンサとパウ・トーレスが最後方から落ち着いてゲームを組み立て直します。
再び試合が動いたのは57分でした。ヴィラのリュカ・ディニュが左サイドを駆け上がりクロスを供給。中央で相手を背負いながら受けたモーガン・ロジャーズが、巧みな反転から一瞬の隙を突いてシュート。これがゴール右隅に突き刺さり、ヴィラが再びリードを奪います。ロジャーズの個の力が爆発した瞬間でした。
追いかけるユナイテッドは、メイソン・マウントが最後までフル稼働で前線を鼓舞し、マテウス・クーニャとの連携から何度もゴールに迫ります。しかし、ここで立ちはだかったのがヴィラの守護神エミリアーノ・マルティネスでした。終盤、コーナーキックからの混戦でマテウス・クーニャが放った至近距離のシュートを、マルティネスが驚異的な反射神経で弾き出します。
試合終了のホイッスルが鳴るまでユナイテッドの攻勢は続きましたが、ヴィラの堅実な守備を崩すには至りませんでした。2-1で勝利したアストン・ヴィラが、歴史に刻まれる公式戦10連勝を達成し、スタジアムは歓喜の坩堝と化しました。
スタッツハイライト
-
最終スコア:アストン・ヴィラ 2 - 1 マンチェスター・ユナイテッド
-
支配率:アストン・ヴィラ 55% - 45% マンチェスター・ユナイテッド
-
シュート数:アストン・ヴィラ 15本(枠内7本) - マンチェスター・ユナイテッド 9本(枠内4本)
-
パス成功率:アストン・ヴィラ 88% - マンチェスター・ユナイテッド 81%
選手寸評
【アストン・ヴィラ】
-
モーガン・ロジャーズ:文句なしのマン・オブ・ザ・マッチ。圧巻の2ゴールでチームを勝利に導いた。
-
ユーリ・ティーレマンス:中盤のコンダクター。先制点のアシストを含め、全編通してゲームを支配した。
-
エミリアーノ・マルティネス:終盤の決定的なピンチを防ぎ、守護神としての威厳を見せた。
-
マテウス・クーニャ:移籍後、貴重な同点弾をマーク。孤軍奮闘し、最後までヴィラ守備陣の脅威となった。
-
メイソン・マウント:先発フル出場。驚異的な走行距離で攻守に貢献し、アモリム戦術における重要性を示した。
-
センヌ・ラメンス:2失点したものの、いくつかのビッグセーブを見せ、守護神としての資質の高さを見せた。
戦術分析
ウナイ・エメリ監督は、ユナイテッドの3バックの両脇をモーガン・ロジャーズが突く形を徹底させました。サイドバックが高い位置を取り、幅を使うことでユナイテッドの守備を広げさせ、空いた中央のスペースをティーレマンスやロジャーズが活用する戦術が冴え渡りました。
ルベン・アモリム監督は、3-4-2-1のシステムで対抗。守備時にはリサンドロ・マルティネス投入後にさらなる安定感を見せましたが、攻撃面ではマテウス・クーニャの個の力への依存が強く、決定機の数ではヴィラに軍配が上がりました。メイソン・マウントを起点としたサイド攻撃には可能性が感じられましたが、ヴィラのハイラインを破るにはあと一歩の精度が求められる結果となりました。
ファンの反応
試合後、ヴィラ・パーク周辺は「111年ぶりの10連勝!」という合言葉と共に歓喜の渦に包まれました。「モーガン・ロジャーズは今やリーグ最高の選手だ」「エメリが我々を別の次元に連れて行ってくれた」といった称賛の声が相次いでいます。
ユナイテッドファンからは、「クーニャの得点能力は本物だ」「マウントの献身性は称えられるべき。アモリムの戦術は着実に進歩している」「マティ・キャッシュのミスを見逃さなかったドルグの反応も良かったが、勝ち点が欲しかった」といった、敗戦の中にも新戦力への希望を見出すコメントが多く見られました。
総評
アストン・ヴィラの勢いが単なる一時的なものではないことを、改めて世界に証明した一戦でした。歴史的な10連勝は、選手個々の成長とエメリ監督の戦術的練度の高さの賜物です。一方、敗れたマンチェスター・ユナイテッドも、マテウス・クーニャの決定力やメイソン・マウントの復調など、新体制での明るい兆しが見えた一戦となりました。プレミアリーグの優勝争いにヴィラが本格的に加わったことを象徴する、密度の濃い90分間でした。

|
|
■Kishioka Design Blog
■Kishioka-Design日誌(はてなブログ)
■note




