
2026年のデザイン現場において、もっとも「時短」を実感できるのがこの機能でしょう。かつてはペンツールで数十分かけていた「切り抜き」作業が、今やAffinity内のCanva AIボタンひとつで完結します。
今回は、Affinity PhotoやDesigner上で直接実行できる、「主題を選択」と「背景を削除」の具体的な使い方を徹底解説します。
「この写真の人物だけを使いたい」「背景が邪魔で合成がうまくいかない」……そんな悩みは、AIに任せてしまいましょう。Affinityに統合されたCanva AI Studioを使えば、数クリックでプロレベルの切り抜きが完了します。
「背景を削除」と「主題を選択」の違い
まず、やりたいことに合わせて2つのツールを使い分けましょう。
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「背景を削除」を使う時:ワンクリックで被写体以外のすべてを取り除き、透明(透過)にしたい場合。ロゴ作成や商品バナーの作成に最適です。
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「主題を選択」を使う時:被写体を「選択範囲」として指定したい場合。特定の人物だけをコピーして別レイヤーにしたり、被写体だけにエフェクトをかけたい時に便利です。
ステップ・バイ・ステップ:具体的な使い方
操作はすべて、Affinityの新しいワークスペース「Canva AI Studio」内で行います。
●手順1:Canva AIタブにアクセスする

●手順2:画像の選択
編集したい画像レイヤーを選択した状態で、Canva AI Studioパネル内の「スマート選択」セクションを確認します。

●手順3:AIツールの実行
【背景を一気に消したい場合】
「背景を削除 (Remove Background)」ボタンを押します。クラウド上のAIが瞬時に被写体の境界線を解析し、背景を透過処理します。


【被写体だけを「選ぶ」場合】
「主題を選択 (Select Subject)」をクリックします。画面上のメインとなる人物やオブジェクトの周りに「点線(アリの行列)」が表示されます。

●Affinityのツールで仕上げる
ここがAffinityで作業する最大のメリットです。AIが切り抜いた後、境界線に少し違和感がある場合は、Affinity標準の「境界線を調整 (Refine)」機能を使って、髪の毛や動物の毛などの細かい部分をさらに追い込むことができます。
(例)レンズフィルターを使用して、選択箇所の色調を調整しています。


クリエイティブを加速させる「プロの活用術」
AIによる切り抜きができるようになると、制作の幅が劇的に広がります。
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合成写真の爆速作成:AIで背景を消した人物を、同じくCanva AIの画像生成で作った「異世界の風景」に配置。ライティングをAffinityの調整レイヤーで整えれば、わずか数分でハイクオリティな合成アートが完成します。
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デザイン要素のパーツ化:ストックフォトから必要な物(花、椅子、雑貨など)だけを「背景を削除」で切り出し、アセットとして保存しておくことで、自分専用の素材集が簡単に作れます。
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被写体を際立たせるぼかし:
まとめ:単純作業はAIに、創造性はあなたに
これまで「切り抜き」はデザイナーにとって最も時間のかかる「作業」のひとつでした。しかし、AffinityとCanva AIの統合により、私たちはその時間を「色をどうするか」「配置をどうするか」といったクリエイティブな思考に充てられるようになりました。
「背景を消す」というアクションを入り口に、新しいデザインの自由を手に入れてください。
#Affinity
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・コストを抑えてプロ仕様のツールを使いたい方
・Canvaの表現力に限界を感じている方
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