Kishioka-Designの日誌

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なでしこ新章へ。海外組の躍動とWEリーグ最終節が映した、女子サッカー【2026年5月第3週】

なでしこ新章へ。海外組の躍動とWEリーグ最終節が映した、女子サッカー【2026年5月第3週】

2026年5月第3週の女子サッカーは、「海外組の勝負強さ」「WEリーグのシーズン完結」「なでしこジャパン新体制」という三つの流れが重なった一週間となりました。クラブシーンでは、イングランドとアメリカで日本人選手たちが存在感を示し、国内では2025-26シーズンのWEリーグが最終節を迎えました。そして代表では、なでしこジャパンの新監督就任が正式に発表され、2027年女子ワールドカップへ向けた次のサイクルがいよいよ動き出しています。

■世界基準の舞台で磨かれる、なでしこジャパンの主力たち

まず海外組で最も大きな話題となったのは、マンチェスター・シティの長谷川唯選手です。5月10日に行われた女子FAカップ準決勝で、マンチェスター・シティはチェルシーを延長戦の末に3-2で撃破。長谷川選手は先発フル出場し、延長103分に左サイドからクロスを送り、カディジャ・ショー選手の決勝ゴールをアシストしました。シティはすでにWSL優勝を決めており、これで国内2冠に王手。長谷川選手のプレーは、単なる中盤の組み立て役にとどまらず、勝敗を決める最終局面で違いを生む存在であることを改めて示しました。藤野あおば選手も66分から途中出場しており、シティの攻撃に日本人選手が関わる構図は、なでしこジャパンにとっても心強い材料です。
アメリカNWSLでは、ユタ・ロイヤルズの田中美南選手、守屋都弥選手、三浦成美選手の存在感が続いています。ユタは5月10日のベイFC戦を0-0で終え、クラブ記録となる7試合無敗に到達しました。田中選手は79分にボックス内で相手をかわして強烈なシュートを放ち、相手GKにセーブを強いる場面を作っています。得点には至らなかったものの、前線で起点となり続ける田中選手の働きは、ユタの好調を支える重要な要素です。直前の試合では田中選手が2アシストを記録しており、現地でもユタの攻撃を動かすキープレーヤーとして注目が高まっています。

■国内リーグの成長が、なでしこの未来を支えている

国内に目を向けると、WEリーグは5月16日に第22節を終え、2025-26シーズンのリーグ戦が一区切りを迎えました。最終節では、INAC神戸レオネッサがサンフレッチェ広島レジーナに0-1で敗れ、三菱重工浦和レッズレディースもジェフ千葉レディースに0-1で敗戦。一方、日テレ・東京ヴェルディベレーザはアルビレックス新潟レディースに2-1で勝利、ノジマステラ神奈川相模原はRB大宮アルディージャWOMENに4-0で快勝しました。すでにINAC神戸の優勝は決まっていたとはいえ、最終節は上位陣が必ずしも盤石ではないこと、そして中位・下位のチームにもシーズン最後まで意地と成長があったことを印象づける結果となりました。
順位表を見ると、INAC神戸は22試合で勝点53、17勝2分3敗、50得点13失点という堂々たる成績で首位。2位は勝点44の浦和、3位は勝点41の東京NB、4位は勝点38の広島でした。INAC神戸の強さは、得点力と守備力のバランスにあります。50得点はリーグ最多級の破壊力を示し、13失点という数字はシーズンを通じた安定感を物語っています。
さらに、WEリーグ全体にとって明るいニュースもありました。2025-26シーズンのWEリーグ公式戦年間総入場者数は過去最多の38万179人を記録。SOMPO WEリーグは31万5747人、WEリーグ クラシエカップは6万4432人を集め、前年比113パーセントとなりました。単に試合が行われたというだけでなく、女子サッカーが「観に行くスポーツ」として少しずつ定着していることを示す数字です。
そして、代表に関する最大のニュースは、なでしこジャパンの新監督に狩野倫久氏が就任したことです。JFAは5月14日、狩野氏の監督就任を正式発表しました。狩野氏はU-17、U-20女子代表、アジア競技大会日本女子代表などを率いてきた指導者で、2026年4月にはなでしこジャパンの監督代行としてアメリカ遠征も担当しています。コメントでは、なでしこの強みである連動性や献身性を磨きながら、1対1や球際で勝ち切る強さ、アグレッシブでタフな姿勢を打ち出す考えを示しました。

●なでしこジャパン

新体制の初期段階で重要になるのが、6月6日に大阪・YANMAR HANASAKA STADIUMで行われる南アフリカ女子代表との国際親善試合です。キックオフは15時50分予定。アジア王者としての自信を土台にしながら、世界基準の強度にどう対応していくのか。海外組、WEリーグ組、若手の融合を試す場として、この一戦は狩野体制の方向性を測る試金石になります。
この一週間を振り返ると、日本女子サッカーは明確に「次の段階」へ進んでいると言えます。海外では長谷川唯選手がビッグマッチの決定機を作り、田中美南選手らNWSL組がクラブの上昇気流を支えています。国内ではWEリーグがシーズンを完走し、観客動員でも過去最多を更新しました。そして代表では、狩野新監督のもとで世界一奪還への新しい挑戦が始まります。
なでしこジャパンの未来は、もはや代表チームだけで語るものではありません。海外クラブで揉まれる選手、WEリーグで日常的に競争を重ねる選手、そしてその両者をつなぐ代表チーム。この三層が噛み合ったとき、日本女子サッカーは再び世界の頂点を現実的な目標として見据えることができます。2026年5月第3週は、その可能性を感じさせる一週間でした。
 
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